takato さんの感想・評価
4.9
カレイドスター完結篇。二人の絆は永遠に不滅です!。
本作でカレイドスターは真の完結を迎えると言いたい。
これの前作のロゼッタのやつはジョー微妙だったが、本作はこれをやらなきゃカレイドは終われないなポイントを抑えている。
カレイドはソラだけの物語ではない。実質レイラさんとのダブル主人公なのだからレイラさんの物語も完結しなくては物足りない。
一旦翼を失いながらソラのために最後の壁として立ちはだかったレイラさん。そして、最終回にてソラの導き手として自らの役目が終わったことを静かに悟るレイラさん。
いずれも名シーンだが人生は続く。
レイラさんは、舞台が変わっても燃えない人生など生きることができないお方なのだ。
本作では、ソラが2期で描いた軌跡を圧縮したような内容になっている。
道を疑うこともなかった段階から、一旦それを失ってどん底まで落ちていくダブルを経て、原点を見直してより高く飛翔するようになる。
未熟さが弱さでもあり魅力でもあったソラと違い、完璧に思えたあのレイラさんが行き詰まってしまう描写は胸をうつ。
そこから一気に壁を打破した瞬間にソラと再会からの流れは今までとは違うレイラさんが見えて素晴らしい。
そして、最後は二人のラブラブ語り合いから、クライマックスの二つのフェニックスへと結実する演出はカレイドの締めに相応しい輝きをである。
この二人の関係はいわゆる百合好きとしては興味深い。
「マリ見て」な女子のクローズドサークル感とも、「あさがおと加瀬さん」の新たなピュアラブとも、「やがて君になる」の愛を独自の角度で切り取るわけでもない。
二人の熱い絆、お互いに高めあう関係はどちからというと男性的だろう。しかし、そこは爽やかな女性同士だから熱苦しくなりすぎないという実に独自性がある関係になっている。
一般的な百合とか恋愛の型には沿ってない、本当に生きたキャラ二人の他にない結び付きの輝きとしては「ウテナ」の二人に近い並び立つ存在としか言いようがない奇跡をそこに見ることができる。
ここまで通して見て、二人の輝きの軌跡こそカレイドスターだったんだなぁ~と味わって頂きたい。